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メール・マガジン
「FNサービス 問題解決おたすけマン」
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★第056号 ’00−08−25★
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小学生に英語?!
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●2002年度から
小学校でも英語の時間が、、 という先頃の報道には、小生絶句しました。
文部省の新学習指導要領で、「総合的な学習の時間」に英語を含めても良い
ことになった、と。 <そうしても良い>は他方<そうしなくても良い>で
もあるのですが、あいにく親も先生も横並び意識の日本人。 あっちでそう
しているのならこっちでも、、、となることは目に見えています。
*
全く文部省の無責任さには呆れます。 次の世代をダメにすることしか考え
つかないらしい、、、 そう、それで高校時代の友人を思い出しましたよ。
ワセダを目指したことは同じでも、経営学科一本槍の私には想像のほか、
彼は(噂によると)13学科!も受けたという。 しかし武運つたなく、
何とか滑り込めたのは<教育学部>だけ、、という時にバッタリ。 で、
「キミが先生やるようじゃ、我が子を学校に上げるのも考え物だな」と
からかう。 すると彼、「いや大丈夫。 先生にゃならないから」。
え? じゃ何に? 「文部省の役人さ」。 おう、助けてくれェ!
そう言えば文部大臣も経験している森総理、5月に訪米した折、クリントン
大統領に会うや
" Who are you? " と切り出した、というオハナシがある。
世界のリーダーに「あんた誰?」とは良い度胸ですが、テキもさるもの。
" I'm Hillary's husband. " ジョークにはジョークで、と応じてくれた。
すると我が総理、" Me, too. " まさか重婚? 三角関係? のお笑い。
ワセダ出で、文部省経験者で、舌禍常習者の彼ならあり得ることだ、と頷き
たくなるが、いくら体育会系でも
" How are you? " くらい知らないはずは無い。 単に口の開き方が足りず、「ハウ」が「フー」に聞こえてしまった
のでしょう。 英語らしくするには、口周りの筋肉を意識的に使う必要あり。
* *
それはともかく文部省、私の友人レベルの人ばかりじゃないはず。 だが、
こと英語に関する限り、戦後50年の成果なんてもの、ありはしません。
その挽回のため「小学校から教える仕組みにすれば、、」とでも思ったか、
文部省懇談会(座長:東京外語大中嶋学長)が提言したという。 すでに
3年間、文部省の研究開発校として英語授業を行なってきた小学校が文京区
にある。 懇談会提言は<3年生から>だが、ここでは何と1年生から。
担任いわく「自然にとけ込む、、 耳も舌も柔らかいので、、」。 そりゃ
柔らかいのは当然、もとになる日本語力自体も未だ固まっちゃいないだろう。
日本語、英語、どっちも半端な国籍不明人、てなことになりかねませんぞ。
しかも彼らの英語授業が好きな理由、「だって、勉強しなくていいもん!」。
学校の方針が「教え込まない、無理に覚えさせない」だからか。 じゃ何を
する? 歌や会話練習やゲーム。 教科書は無く、読み書きは教えない由。
教育は強制を伴うものだが、それを嫌って、喋れても読み書きは出来ない人、
つまり<文盲>、を生み出す仕組み。 社会有用の人材を育成するのが公的
教育だろうに、どうやら<舌先だけ>の輩を育てるつもりらしい。
* * *
そんな実験、必要ない。 英語的環境にいれば子供はそれなりに英語を喋る。
が、日本的環境へ戻れば、いずれ日本語人種になるだけ。 要するに、ムダ。
それよりは、その年齢でこそ身に着けさせておかなくてはならない日本語の
基礎を、、 とは考えないものか? 丁寧語、謙譲語、その他もろもろ、
近ごろ全く乱れきっていますからな。 発音のおかしい若者も増えている。
僅か五つの日本語母音のうち、イを明瞭に「イ」でなく「エ」のように言う。
これまた口周りの筋肉を怠けさせてのこと。 これじゃ英語はさらに無理。
もちろん肝心なのは話の中身だけれども、試験が過ぎれば頭が空っぽになる
受験勉強方式で育っているから、大したものなんか収まってない。 結局、
崩れた発音と他愛ない内容で、仲間うちオンリーの会話を交わすのが関の山。
大学生必須アイテムの第1位がケータイ、という調査結果がその証明です。
そんな頭脳はもっぱら遊び向き、実務用ではあり得ない。 文部省の皆さん、
盛り場へ足を運び、お仕事の<成果>をみずから確認なさってはいかが?
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●戦後の半世紀、
日本人は英語が上達しなかっただけではなく、品性、全く劣悪になりました。
それも日教組の跳梁跋扈を許して来た文部省のせいだと思うが、欧米人種に
よる意図的日本弱体化の一環、と見る人もいます。
日本人が二度と彼らを脅かすことにならぬよう、入念な文化破壊を仕掛けた
のだ、という。 財閥の解体、土地改革、家族制度や教育制度の改革、、、
すべてのタガを外したのはそのためだった、と。 その真偽はともかく、
我が国の情けない現状を説明するには、それなら辻褄が合います。 特に
効いたのは文部省主導の国語改革。 日本語が日本語でなくなりました。
色々考えるのが人間。 そして人間は、何を考えるにも<言葉>を用いる。
日本人とは<日本語で考える人種>。 その日本語を変えてしまったのだ
から、考え方もその内容も違って当然。 崩れた言葉を用いれば、その
人の人格も、、、 だから「はじめにことばあり」(ヨハネ伝1・1)
*
ナポレオンに打ち負かされたプロシャは、エルベ川から西の領土を奪われ、
巨額の賠償金を課せられ、それを払い終わるまでの間、フランス進駐軍の
占領下に置かれたという、、 まさに<戦後日本>類似の状況でした。
しかし、大きな違いがありました。 以下、我が愛読書の一つである渡部
昇一「文科の時代」の<日本語について>からの拝借。
敗残兵と共に帰国した哲学者フィヒテが、その年(1807)12月13日から
翌年の3月20日まで毎日曜日、ベルリン・アカデミーで「ドイツ国民に
告ぐ」と題する14回の連続講演を行なったそうです。
うち2回が<ドイツ語問題>、、
「フィヒテは二十代、、、ですら、、、老カントの著書と間違えられる
くらいの立派なものを書く能力があった人である。 この大哲学者が
あぶらののった四十代の半ばに、異常な状況の下に精魂をこめて同胞
に国語論をぶっているのだ。 なみの出来栄えであろうはずがない。」
フィヒテはドイツ語を<生ける国語>と定義し、民族と国語の結びつきは
必然的、「人間が国語によって形成される」ことを強調しました。 彼の
情熱が人々を突き動かしたか、ドイツ魂は脈々と受け継がれ、その講演が
もとで創立されたベルリン大学でフィヒテは初代総長を務め、さらに深い
影響を及ぼしました。
* *
あいにく日本人はドイツ人ほど断固としていなかったし、フィヒテのような
人もいなかった。 さかのぼれば、我が国の初代文部大臣も、文部省御用達
的作家志賀直哉も日本語廃止論者。 タマシイ無き人が大手を振る伝統?
近ごろの不可解かつ不愉快な諸社会現象も、「制度疲労」と<解説>するの
は筋違い。 実体は<関係者の怠慢>でしょうな。 何故なら、制度を
運用しているのは人間。 その人間がシッカリしていれば、制度の不具合を
補うことも、必要なら修正や再構築、何することも、すべて自由なのだから。
タマシイ無き人に限って空虚な言葉を操り、自己正当化を図る。 政治家も
役人も、学校関係者も病院関係者も、ダメ経営者も、ダメ親も、さらにそれ
を報道する人々も、、
その多少に拘わらず影響力を発揮し得る立場の人々には、もしタマシイが
あるなら是非とも正しい日本語を用いて欲しいものですが、一つNHKを例
に取っても、崩れが甚だしい。 あなたはその点、自信おありですか?
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●
Rational Process は<共通語>と53号に書きましたが、それは一種の<文法>としての話。
たとえば英語には<主語+述語+目的語>のような基本形があり、その順に
単語を並べると相手も了解しやすい。 同様、ややこしい話も、まずテーマ
を明確にし、次には、、 という<順序>で進めれば、こじれずに済みます。
そういうものだ、その順序で行こう、と互いに認識することが大切なのです。
それには、
Rational Process で、とするのが便利で、分かりやすかろうと申し上げた次第。 これが<崩れ>修復のツールになるのではあるまいか。
*
<均質性高き日本人>同士であれば、主語を省いても何の話か分かります。
目的語が「例の件、、」とあいまいでも見当が付くし、滅多に外れません。
見当ついでに述語まで自動的に浮かぶので、多くを語るを要しない。 が、
多様化、複雑化が進んだ今、高度なコンテンツを<見当>で交わすのは危険
です。 まして相手が<新・日本人>や<非・日本人>の場合には、、、
何しろそこら中、変なカタカナ外国語だらけ。 それが<術語>であっても、
相手の解釈がどうなのか、確認を怠るべきではないでしょう。 時には特殊
日本的用法もあるし、カナ的省略や勝手造語もあって紛らわしいのだから。
たとえば<フリーター>なんて一見横文字風も許しがたいが、すでに10年
前の「現代用語の基礎知識」では<認知>されている。 <言葉は生き物>
と逃げず、こんなのは使うまい、とか、英語で正しくはこう、とマスコミが
積極的に是正しても良かろうに。 (そんな例に出会ったことはないが)
まして文部省は<役所>、NHKは視聴料を徴収する公共放送。 俗受けを
狙うことなく、率先して正しい言葉の使い方に徹し、実際的な指導の成果を
挙げる義務があります。 しかし、彼らにその自覚はあるのかね?
* *
喋れない英語じゃダメ、という主張を認めないではないが、インタネットの
現状からすれば、まず必要なのは読解力。 英語でチャットする人は希で
しょうから、一般人は当分、<読む>だけでも足ります。
<会話>力! と叫んだところで、学校で教えられるのはせめてパターン・
プラクティス。 そのパターンに当てはまる場面など、滅多に出会いません。
多分、チャットの役にも立つまい。 たとえそんな場面が訪れたとしても、
<文盲>じゃ結局どうしようも無い。
我が総理の
" Who are you? " も、多分パターン・プラクティスの成果。教えても、<しゃべり方>までは容易に身に着くものではないのですよ。
* * *
もちろん、読解力だけで足りるとは申しません。 書き込みが出来なくては
次の段階に進めない。 英文構成力が必要です。 その基本は多読蓄積だと
思いますが、さらに補う方法もある。 それがお馴染み
Rational Process。
<分析シートを埋めて行く要領で単語を並べる>だけで、結構イケルのです。
思考の順序は即ち話の順序、なのだから当然。 子供は<条件反射で囀る>
ことが多いけれど、オトナの対話はいわば<考え>を交わし合う作業です。
対話で大切なのは、どんな順序でどんな情報を扱うか。 たとえ表現に誤り
無くとも、話の順序が相手の予測にマッチしないと、「変なこと言ってる」
の印象を与えるだけ。 容易には受け付けてもらえません。 そこで、
思い起こして欲しいのは、
Rational Process がもともと<彼ら>の思考パターンから編み出されたという事実です。 それに載せて話を組み立て
れば、相手の頭の中にも順序よく収まって行くことになるでしょう。
日本的<和文英訳>では、かえって通じない英語になる恐れがあります。
だから英語で考えよう! なんて言われても急には無理な話。 しかし、
<単語
+ Rational Process>でなら、やや似たことになるのです。
即ち
Rational Process は、オトナ用<英語を組み立てるツール>!■竹島元一■
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